奈良・山の辺の道を歩いていると、盆地を吹き抜ける風と、流れる水の気配を感じます。
田畑の脇を流れる水路。
古墳の周囲を囲む濠。
金魚を養殖する池。
水はこの土地の風景をつくり、人の暮らしを支えてきました。
奈良では、室町時代から戦国期にかけて、集落の周囲に濠を巡らせた「環濠集落」が数多く築かれました。外敵から村を守るためにつくられたものですが、同時に、水を引き、田畑を潤し、人が暮らし続けるための仕組みでもありました。
cofuniaがある「萱生環濠集落」も、そうした村のひとつです。
南側に隣接する西山塚古墳の周濠を利用して築かれた、奈良らしい環濠集落として知られています。



萱生は、奈良盆地の東麓、標高約100mの高台に位置しています。
盆地内では最も高所につくられた環濠集落とも言われ、水を巡らせ、風を通しながら暮らす知恵が、今も地形に残っています。
天理市内には、ほかにも竹之内、南六条、備前、南菅田、庵治、別所など、中世に築かれた環濠集落の痕跡が点在しています。山の辺の道を歩いていると、この一帯がかつて「水とともに暮らす村々」の連なりだったことが見えてきます。上空から眺めると、水路に沿って家々が並び、畑と集落がゆるやかにつながっていることがよくわかります。

古びた家並み。
水に映る石垣。
柿や蜜柑の畑。
人々の営みが長い時間をかけて形づくってきたひとつの風景として今も続いています。
cofuniaもまた、その風景の中にあります。
山の辺の道を歩き、風の音や水の流れに耳を澄ませながら、古代から続くこの土地の時間を、ゆっくり過ごしていただけたら嬉しいです。

